Voyager

多くの人間が

既に求め過ぎました

ですから

今一度来て下さい

「与えよ、さらば与えられん」


 
新しい服

新しい靴

新しい時計

変わらぬ想い


いつもの駅

いつもの電車

いつもの景色

新たな想い
 
凛とした月明かりをたどって

あなたの隣の予約席へ

夜空に浮かぶ大きなうろこ雲が

今夜のレイトショーの主役
 
昨日のあなたと

今日のあなたとは

顔つきも装いもまるで別人なのに

両方とも同じ「青空」という命名であって

なんだかひどく勿体無いことをしているようにも

思えるのです


けれども

「青空」を越えるような素敵な呼び名を

僕は思いつくことが出来ないのです
 
夏の終わりと秋の始まりの間に

静かに佇んでいた一通の便箋

宛名も差出人も書かれてはいない

でも何処かへ飛び立ちたがっているような


もしや秋風を待っているのか

自分を運んでくれる秋風を


その願いは

やがて叶うだろう

望むと望まざるとに関わらず

それは訪れる


しかるべき時が来たときに

全身で受け止められる準備を

しておけばいい


風は

いつの日も強い
 
伝えきれない言葉の代わりの抱擁ではない

僕の代わりの君ではない

届かない抱擁の代わりの言葉ではない

君の代わりの僕ではない

だからこそ

それぞれがそれぞれの瞬きを
 
言霊が在るなら

「音霊」〜オトダマ〜が在っていいと思う

無いなら

僕が創る
 
神様

時間を止めてとは言いません

ただもう2分

もう2分の永遠を確かめたくて

嗚呼

いっそ互いの鼓動が

そのまま透明な秒針になってくれたら
 
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  • Author: いじゅ
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