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Voyager

―探しに、行こう。―

何気なくキーボードを叩くように
あなたの部屋の扉をノックしたい

何気なくマウスをつかむように
あなたの手を握っていたい

そんないつもの感覚を
あなたと育てていきたい

そんなさりげない距離感を
あなたと大事にしていきたい

しょっぱかったら きっとみんなが困る

だから

空は泣かないことにした

もし泣いているように見えても

傘を広げて知らん顔してて

やさしくされるのには 案外慣れてない

運命の輪

気まぐれな風に気まぐれに応えるように
その風車はみしりみしりとまわり始めた

古びた油を身にまとう幼い歯車たちは
生まれもった順応力で戸惑いを隠しきる

透き通るほど超然としたその回転は

生産でもなく消費でもなく
受動でもなく能動でもなく

幾世もの間秘めてきた自らの音を
みしりみしりと奏でるのみ

古びた油を身にまとう幼い歯車たちは
生まれもった記憶でその音を懐かしむ

エピローグ

車窓を流れる夜景と

車窓に映る自分が

ぼんやり重なり合って

今日の頁が終わってゆく

響け
響くのだ己よ

響きとは
即ち振動だ

心の震えだ

時に涙を伴う震え
時に怒りを伴う震え

様々な震えが
お前を響かせる糧となり
お前の音色を豊かにさせる

心にぴんと張った琴線を
常に磨くのだ

錆付かせてはならない

どんな小さな震えも
じんと響かせてみせろ

聴衆が居ない時こそ
じんと響かせてみせろ

おーい。



待ってて
いま夏を呼んでるとこ

と言っても

当の本人は遅かったり早かったり
呼んだとおりに来たためしなんてないけど

いつもそうなんだあいつは
私の知らないところで気ままにしてる

なのに結局こうして呼んじゃうのは
なんでだろうな

ずっと

「ずっと続く未来」の保証が
欲しいわけではなくて

「ずっと続く未来」って
どんな手触りなのか どんな色合いなのか

一緒に確かめていきたいのです

それこそ、ずっとね

身だしなみ

ふて寝ばかりしていると
すぐに「寝癖」がつく

強い風に晒されれば
すぐにゴワゴワになる

それは心も同じこと

いつも鏡で確認して

嫌な寝癖はきちんと直す
傷んだところはトリートメント

皐月

いつのまにか浮かんでいた
ビー玉のような満月は

嵐の終わりを告げる
金色のピリオドだった

記憶の向こう



青空に雲が溶け込んだとき
その向こうに何が見えるだろう

僕の手に君の手が溶け込んだとき
その向こうに何を掴むだろう
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  • Author:いじゅ
  • ご来場ありがとうございます。

  • はじめに。
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